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書面とは?/ レイク

[ 50] 書面不備とクーリング・オフ(くらしの判例集)_国民生活センター
[引用サイト]  http://www.kokusen.go.jp/hanrei/data/200212.html

本件は、呉服の訪問販売に関して、消費者に交付された「ショッピングクレジットお申し込みの内容」と題する書面の記載事項が不備であったことを理由に、書面交付から8日を経過した後のクーリング・オフを有効と認めた事例である。(東京地方裁判所平成11年7月8日判決 確定 判決文入手)
YはXとの間で、訪問販売によりYが呉服販売業者Aから購入した呉服代金について、以下の立替払い契約を締結した。
本件で争点となったのは、立て替え払い契約の際にYに交付された「ショッピングクレジットお申し込みの内容」と題する書面の記載事項が、第一契約では、販売担当者氏名、商品の商標または製造者および機種または型式、契約数量が記載されておらず、第二契約では、申込日、商品の販売価格・役務の対価、販売担当者氏名、商品の商標または製造者および機種または型式、契約数量が記載されていなかった点が、書面不備でありクーリング・オフ期間が進行しなかったかどうかという点であった。
割賦販売法は、割賦購入あっせんにつき、同法30条の2において一定の事項を記載した書面を交付しなければならないと規定し、同法30条の6(同法4条の3の準用)において右書面の交付を受けてから起算して8日間を経過したときはクーリング・オフをすることができないと規定する。
右規定の趣旨は、消費者保護の観点から取引内容を明らかにさせることにあると解される。そうすると、右の目的に沿わないような不完全な記載しかなされていない書面を交付した場合には、その書面は法30条の2の書面に該当せず、クーリング・オフ期間は進行しないと解するのが相当である。
証拠によれば、AがYに交付した書面である「ショッピングクレジットお申し込みの内容」と題する書面には、記載内容に不備があり、重要な事項の記載が欠落していることが認められる。
そうすると、いまだクーリング・オフの期間は進行しないものと解するべきであるから、クーリング・オフの通知による解除の意思表示は有効である。
なお、XはYが購入した本件商品が消耗品にあたるのでクーリング・オフの適用が除外されると主張するが、本件商品はいずれも同法4条の3第1項3号の政令で定める指定商品に該当せず、消耗品といえないことは明らかである。
判決からは明らかではないが、本件は、高齢の女性を狙ったいわゆる「次々販売」に関する被害例についての紛争に係るものである。
訴訟では、消費者側は、本件取引が、判断能力の低下した高齢の女性を狙った次々販売被害であることを主張し、販売業者の悪質性に基づいて契約の無効や取り消しなどを主張して争ったが、判決では、これらの主張のうちクーリング・オフの主張を認めて、信販会社からの立替金請求を認めなかった。
本件では、契約書面の交付がされてから相当程度の期間が経過していたが、契約書面の記載事項に不備があることから、そのような不備書面が交付されていてもクーリング・オフ期間の起算日に該当しないとして、書面交付から8日以上を経過した後のクーリング・オフを有効と判断したものである。
従来から訪問販売などのケースで、交付された契約書面や申込書面の記載が不備である場合には、クーリング・オフ期間の起算日が到来していないとして、契約から8日以上が経過している場合にもクーリング・オフを認める事例は多数存在していた。例えば、クーリング・オフの記述がない場合や、建築用パネル張替工事などで「工事一式」として合計金額しか記載されておらず、商品についての具体的記述も役務についての具体的記述も、それぞれの価格の記述もされていないといったケースである。
本件では、呉服の訪問販売について書面不備を認めた。本件では、第一契約も第二契約も共に「呉服一式」などとする記述しかされておらず、商品の商標または製造者および機種または型式、契約数量などの商品の具体的な内容や数量が記載されていなかった。また、第二契約では、クーリング・オフの起算日を示す申込日が記載されていなかった。
呉服の訪問販売などでは、具体的な商品の内容や分量が書面上からは分からないために、交付書面の情報に基づいて、自分の締結した契約が納得できるものであったかどうかを判断することが困難なものになるという事態が日常的に見られる実情にある。さらに、申込日の記載がない場合には、クーリング・オフ期間の起算日が不明確になるという決定的な問題が発生することとなる。
本件判決は、日常的に見受けられる記載内容が不十分なケースについて、販売方法に問題があり消費者がその契約に納得していないといった事情がある場合には、書面交付日から期間が数ヶ月以上も経過している場合であっても、書面不備に該当するとしてクーリング・オフ期間は進行しないことを認めたものであり、類似の事例に関して参考となる。

 

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